アキヤ#4
別にイケメンじゃない、その後の経験からしたら、チンコもデカく無いし、カラダが魅力的なわけでも無い。当時尺度に無かった社会性に優れているでも無い。
でもアキヤの女でいたかった。それだけ。恋といえば恋、体に染み付いた常識みたいなもの。
アキヤは俺に同情して、その後も何回か会ってくれた。「お前の気がすむまでしゃぶれよ。好きにしろ。俺にも責任あるから」。何その上から目線、何その俺は卒業した感と苛つくが、やった後、普通に「じゃぁな」って帰る背後に、包容力とそれを醸し出す余裕があった。未成熟な俺はそれにも嫉妬した。
友達としてこれ以上彼に付きまとうのはいけないことだという道徳観?と、他に代わりを見つければいいんだという闘争心、きっと認められる相手がいるという根拠のない自信が、俺を動かし、結局手軽なウリセンで手元の欲を満たすというか、自分への回答を先延ばしにする日々が続いた。